こんじょう・・ねぇ。

精神力に優れた人を指して「根性がある」と言うことがある。

ここでいう根性には大きく分けて二つのタイプがあるよなと、僕なんかは常々思っていて、一つは、ここ一番というところで逃げない。幽霊や暴漢悪漢、突然の凶事の類にも怯まない。これは正しくは勇気があるというのが本当かも知れない。いざというときの爆発型。

もう一つは何事か心に決めたならば、どんな難事難行であろうと途中で放擲することなく、常に前進邁進を旨とし努力を続ける。俺、諦めませんから。の持続型。

いずれも常人には持つことの難しいものだ。

これらを持つ人は、いわゆるところの念の力が相当に強いのだと思うのだ。僕なんかは。

この強烈な念を持つ人が、志半ば、あるいは他人、社会、人生を恨んで死んでしまうようなことがあったら、それは、もう都市伝説になるくらいの有名な幽霊になり得ると思うのだ。僕なんかは。

爆発型、持続型、いずれか一つを持っているだけでもそれは希少なことであるのに、仮にこの二つを持ち合わせているような逸材が幽霊にでもなってしまったなら、それはもう、とんでもない厄災を人々に振りまくのだろうな。というのは、これを観て思ったこと。

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「貞子VS伽椰子」 2016年 日本 監督 白石晃士

「リング」シリーズでお馴染み貞子と、「呪怨」シリーズでお馴染み伽椰子。

この二人が対決するという。・・・あかんやろ。絶対駄作やろ。

そう思いつつも、ヒキが半端ない。気になる。

どっちが強い念。そういうのに弱い念。だから俺はあかん念。

観るべき物は他にあるやろ?分かってるけど、観てみたい。

これは怖くはない。ホラーというより興味はどうしてもタイトルの二人の勝敗にいく。

この二人、何があったかは知らんが、生前は物凄く根性があったのだろう。それぞれタイプの違う根性に思うけど、二人ともど根性。

前半は自己紹介的にお互いの呪いを披露。そこから対決に至るまでの経緯もそれなりに筋道だっていて、お待ちかねのラストまでストレスなく観れた。

お化け同士の対決。なかなかいびつで、見ごたえがあった。

人間いつまでも過去を引きずってちゃいかん。

貞子!伽椰子!

お前らのことや!いつまでもいつまでも、何があったか知らんが、無関係な人間を無差別に殺しやがって。何がしたいねん。

と上から目線のお前誰や念。

お前はもう少し過去のこと覚えとけよ。

すぐに忘れて、同じ過ちを繰り返す。

後悔は怨念、反省は学習を促す。

どちらも根性が必要らしい。要するに足りないんだね根性が。

不一。