幸せ

知らぬ間に年が明けて、もう一週間以上経つ。盆も正月も無い職場にいると世間と足並みが揃わない。そもそも揃える気もないので一向不都合はないが。

新年早々職場が妙なことをやろうとしている。ワクチンを接種していない人間は職場に入れない若しくは接種済みの人間と職場を分離する。さらにその場合、未接種の者には3日に1回PCR検査を義務付け、陰性証明を提示する義務を負うものとする。みたいな。アホか。ワクチンにそもそも感染予防の効果は無いと発表されているのだから、検査をやるなら全員にやらなければ意味がない。どこの阿呆が音頭を取っているのか知らんが、よくもこんなラリった施策を思いついたもんだ。治験も終わらない訳の分からない薬をほぼ強制で打たせるなんて、後で責任取れるのか?取るわけないわな。お前らの遣り口なんて骨髄に染みるほど分かっている。

そうなったときには、諸々隠蔽して、自己責任という言葉に逃げるんだろう。どうしても打たなきゃいけないなら、何かあった場合最低向こう5年間はこちらで責任を持つと一筆欲しい。

日鉄全体で約一万人の人員削減がなされるらしいから、これも篩の一環だろうか。

自分は反ワクでもワク信でもなく、ただの様子見で、治験が終わって安全が保証されれば、打たなくもない。くらいのテンションなのだけど。この先、お取り潰しが見えている職場で身体を張って人体実験に参加する気持ちにはどうしてもなれない。

職場はそんな感じで、押し寄せる圧倒的虚無感と何とか折り合いをつけて、青息吐息で通ってはいる。

プライベートでも田舎の母が、小さくない病に罹り、来月に手術を控えている。心配でしょうがない。しかし、やれることが何もない。ジレンマ。

今年は何だか大変な年になりそうだと慄きつつ恒例の近所の神社に初詣。御神籤を引いてみると大吉。普段神仏を頼みにすることなどないのだけど、少し心が軽くなる。弱ってるのかオレ?たかがこの程度の状況で?仕事なんざ身体さえ壮健であればいくらでもあるし、実際病気の母の苦しさは想像以上だろう。オレが弱ってどうする。空元気でいい、元気とつく以上悄気ているより余程いい。

ほら言うじゃない?面白いことがあるから笑うんじゃなくて、笑うから面白いことがおこるんだよ、とか。生きていれば良いことも悪いこともある。でも命があるなら全て良し。幸福に違いない。

 

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「チャンシルさんには福が多いね」

2021年 韓国 監督 キム・チョヒ

仕事に生きていたら、ある日急に仕事を失い、気づけば婚期も逃していて、なかなか辛い状況。それでも何とか生きていかないといけない。彼女を絶望から救ったのは、これまで築いてきた人間関係、激務のなか見落としていた小さな幸せ、仕事でその心を鎧っていた要らぬプライドからの開放。要因は様々だろうが、トータル生きていることは幸せ。タイトルが皮肉でつけられたのでなければそういうことだろうかな。