やみー

身体のみならず、人間関係にも新陳代謝があって、昔からの友人なんてのは、僕にはほぼほぼいない。

学友などというのは最早連絡先を知っている者さえ一人もいなくて、十代の頃から付き合いがあるとなると、殴りっこの強い、それ以上に人間としてクセの強い変人が一人いるきりだ。

割りに親しくしていた人たちと、どういったきっかけで付き合いが無くなるのだかよく分からないが、ふと気づけばいなくなっている。

しかし、付き合いのある人間の総数自体に変化はなく、誰かがいなくなれば、新しい誰かが現れる。

元々極々狭小な範囲の人間関係しか持たないからかも知れないけど不思議なことだ。

日頃人間関係なんてことを強く意識することもないけど、これって新陳代謝っぽいよね。と思ったりする。

自分が変わるから、周りが変わっていくのか、自分は変わらないのに、周りが変わっていくのか、それは分からないが、友人は人生に必要。そう思っていることは間違いないらしい。

何せ独りだと、人生に面白いことが起こらないからね。

 

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SUNNY 強い気持ち強い愛 2018年 日本

監督 大根仁

 

ある日訪れた病院で、不治の病に侵された学生時代の旧友に再会。

死ぬ前にあのとき一緒に青春した仲間たちの顔が見たいと頼まれる主人公。

あれからかなり経っているし、誰とも付き合いはない。

しかし、最期を迎えつつある友人の頼み、無礙には出来ない。

よっしゃ探すで!みたいな始まり。

探す過程で、忘れていた思い出や感情を思い出していく。

観ているとなんだか昔の友人を思い出して、まともな奴は少なかったが、皆それなりに幸せであればいいな、とか考えた。

考えただけで会いたいとは全然思わないんだけど。

それは多分に自分に理由があって、僕は過去の僕が好かないのだ。

その頃の思い出は思い出すものではなく、封じ込めておくもの。そんな風に思っちゃってるものだから、その頃を思い出させる人間に会いたくないのだろう。全く恥ばかり多い人生だ。

青春といえば一般的に甘酸っぱいのだろうけど、僕のは小っ恥い。

 

不一。