芽出。

つまるところ結局は環境次第だったりする。

今、その人の身についている能力や思考哲学行動パターン、全てこれまでの環境によって立つ。

頭がすこぶる良いと評判の人間が、日本でコツコツ勉強に励むよりも、少々おつむの心配がなされるようなボンクラが海外に移住。英語を話せないとどうにもならないみたいな環境に置かれた方が英語の上達は早いんじゃなかろうか。

例えば何らかの競技。凄まじい向上心と才能を持ち合わせているが、周りにその環境が整っていなくて、練習相手も希少。みたいな人間より、やる気はあまりないけど、何らかの理由で辞めるに辞められず、ダラダラ続けている、しかし、その人のいる環境は、練習場にその競技のトップがいて、それを慕って沢山ハイレベルの競技者が集まり、故に資金も潤沢、設備もこれ以上なく揃い、指導者のレベルも高い。やる気の如何に関わらずそこでの練習は質が高い。みたいなところにいる人の方が良い結果を残したりする。

優れた種が劣る種に凌駕される例など枚挙に暇がない。

種が芽を出すには、適した土壌が必要で、大きく育つには良い土壌がいる。

人は皆誰しも沢山の種を持っているが、適した土壌を見つけられず芽が出ない、優れた種であるはずなのに大きく育たない。そんな種も少なくないだろう。

しかし、芽を出さぬ方がよい種も持っているのが人間。

出来れば良い方の芽が出て欲しいものだけど、悪い芽が出ることも。

むしろそっちの方が多いのかもしれん。と思うのは、あまり人間を信じていないからか。

 

 

f:id:fuitsufuitsu:20200319003922j:image

ジョーカー 2019年 アメリ

監督 トッド・フィリップス

 

バットマンシリーズの有名悪役ジョーカーの誕生譚。

 

悪い芽を出す環境整い過ぎ。

そしてそれを肥料のように助長する能力、思考、コンプレックス。

土壌良過ぎ。結果メキメキ育って極悪。

 

ジョーカーとして目醒めるまでの様々な葛藤が胸に迫る。

 

不一。